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理事長・病院長挨拶

一般財団法人みちのく愛隣協会 理事長・病院長 及川忠人

一般財団法人みちのく愛隣協会
東八幡平病院 地域リハビリテーションセンター
理事長・病院長 及川 忠人

 早いもので、2023(令和5)年も折り返しの時期を迎える。昨今の国内における多くの事件・犯罪が後を絶たない。このことは日本の国および地域の安全と安心が著しく低下していると考えるべきではなかろうか。

 2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症がこれまでの2類から5類に法的に変更となり、インフルエンザや風邪と同等の感染症としての位置づけになり、保健所の関与は実質的には無くなったが、岩手県盛岡医療圏では新型コロナウイルス感染症が依然として感染症として存在していることを重視して、盛岡医療圏を北部と南部に二つの病院グループに分けて、法的改正後の新型コロナウイルス感染症に関する情報の共有化を始めている。

 一般地域住民および入院患者さん、入所者さんへの感染予防は自主的に当面堅持して行くことになるが、5月以降外来感染者の増加傾向を認めており、重症化例は少ないのですが、施設等の高齢者利用者の多い現場では大きな課題となっており、引き続き感染予防対策およびワクチン接種を行うなどに法人一体となり取り組んでおります。

 4月22日~23日にかけて、東京の有楽町の東京国際フォーラムにおいて第31回日本医学会総会が開催されました。1902(明治35)年から四年毎に開催され、今回が第31回の日本医学会総会となり、「ビッグデータが拓く未来の医学と医療」~豊かな人生100年時代を求めて~の主題テーマと付則テーマの付いた、とても大きな学会でありました。一部にしか参加出来ませんでしたが、コロナ禍が終息に近い状況の中で、約3万5千人もの医師が参加して、一般市民への講演会・学術展示も実施されました。今回第31回日本医学会総会において「健康社会への宣言2023」が出されております。
①ビッグデータによる医学・医療の変革
②革新的医薬品や医療技術を通じた未来医療の提供
③持続可能な新しい医療システムの構築と未来の医療を支える人材の育成
④パンデミック・大災害に対抗するイノベーション立国による挑戦
⑤人生100年時代に向けた医学と医療の実践

 中々、遠大なテーマが多く、現状の課題からこれからの「あるべき医療の姿と方向」が大まかに見えるような気が致しました。しかしながら、我々の地域環境は人口減少と少子化への大きな過渡期に入っており、これからの法人のあるべき方向と姿を、明確化する必要があると思います。

 時代はコロナ禍後の大きな激動期に入っております。これらの厳しい時代に対応可能な法人運営の方向性を吟味しつつ、全職員力を合わせて一人一人の患者さんと家族への質的内容の充実した医療・リハビリテーション・看護の提供と保健福祉への支援活動等に積極的に努めてまいります。また、地域共生社会の深化と前進に寄与出来る法人として邁進する所存ですので、これまで以上の多方面の関係各位ならびに地域住民の方々の御指導御鞭撻をお願い申し上げまして理事長としての挨拶に替える次第です。

(2023年06月15日)

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